
- 【Day 0】相続、突然の始まり(被相続人の死亡)
- 【Week 1〜4】最初のステップ:情報整理と方向性決め
- 【Week 4〜6】専門家を見つける:税理士選定と初回相談
- 【Month 2〜4】書類集めと財産の評価
- 【Month 5〜8】いよいよ形に:申告書の作成と内容確認
- 【Month 9〜10】最後のステップ:申告と納税
- 【その後】申告後の可能性:税務調査や修正申告
- まとめ:10か月はあっという間!計画的な準備が成功の鍵
相続は人生で何度もあることではないからこそ、「何から始めたらいいの?」と戸惑う方がほとんどだと思います。
今回は、実際に相続が発生したときに「何を、いつ、どう進めるか?」を、税理士への依頼を含めて、分かりやすい時系列でご紹介します。
初めての方でも安心して進められるよう、準備のコツも交えてお届けします。
【Day 0】相続、突然の始まり(被相続人の死亡)
まず最初に直面するのは、大切な方を亡くされた悲しみと、葬儀や役所での手続きです。
- 葬儀と役所手続き:死亡届の提出や火葬許可の取得など、まずは目の前の手続きを進めます。
- 相続税の申告期限のスタート:「死亡日の翌日から10か月以内」が、相続税の申告・納税期限となります。この日が、すべてのスケジュールの起点です。
【Week 1〜4】最初のステップ:情報整理と方向性決め
少し落ち着いたら、相続に関する情報収集と整理を始めましょう。
- 相続人を確定:故人(被相続人)の戸籍謄本をたどり、法定相続人が誰であるかを確定します。
- 遺言書の確認:遺言書があるかどうかは非常に重要です。公正証書遺言、自筆証書遺言、法務局保管など、様々なパターンがあります。
- 財産の全体像把握:預貯金、不動産、証券、生命保険、そして借金(債務)など、どんな財産があるのかをざっくりと把握します。
- 相続人同士の話し合い:誰がどの財産を相続するのか、大まかな方向性について話し合いを始めます。
この段階で「相続税の申告が必要か?」「自分たちで進められるか?」を判断し、税理士への相談を検討すると、後の流れがスムーズになります。
【Week 4〜6】専門家を見つける:税理士選定と初回相談
相続税の申告は専門性が高いため、多くのケースで税理士のサポートが不可欠です。
- 税理士探し:相続税申告に詳しい税理士さんを探しましょう。相続専門の事務所、地元で実績のある事務所、知人の紹介などが考えられます。
- 初回相談時の持ち物:以下の書類があると、税理士さんも状況を把握しやすくなります。
- 故人の戸籍謄本や住民票
- 相続人全員の情報
- 把握している財産の概要(通帳のコピー、不動産登記簿、証券会社の残高報告書など)
この初回相談で、相続税の申告が必要かどうかの判断や、おおよその税額の概算を教えてもらえることもあります。
【Month 2〜4】書類集めと財産の評価
税理士に依頼を決めたら、本格的な資料収集と財産の評価に入ります。
- 税理士の指示で資料収集:税理士の指示に従って、必要な書類(預金残高証明書、不動産の固定資産税評価証明書、生命保険の支払通知書など)を集めます。
- 財産評価の実施:集めた資料に基づき、税理士が一つ一つの財産を相続税評価額に換算します。この評価は、税額に直結する重要なプロセスです。
この時期は、相続人全員で「遺産分割協議書」を作成する作業も並行して進める必要があります。
【Month 5〜8】いよいよ形に:申告書の作成と内容確認
集まった情報と評価額をもとに、税理士が相続税申告書を作成します。
- 申告書の内容説明:税理士から作成された申告書の内容について、詳しく説明を受けます。疑問点があれば遠慮なく質問しましょう。
- 署名・押印:内容を確認し納得できたら、相続人全員が申告書に署名・押印を行います。
- 未分割申告の検討:もし遺産分割協議が申告期限までにまとまらない場合は、「未分割申告」という形で一時的に申告することも可能です。ただし、後日、分割が完了したら再度修正が必要になります。
この段階で、現金での納付が難しい場合の「延納」や「物納」といった納税方法についても、税理士と相談し検討を進めます。
【Month 9〜10】最後のステップ:申告と納税
いよいよ、相続税の申告と納税です。
- 税務署への申告:税理士さんが、作成した申告書を税務署へ提出します(電子申告か紙提出かは状況によります)。
- 納税:相続人ご自身で、金融機関や税務署窓口、またはオンラインで相続税を納付します。
申告期限ギリギリになると、延納や物納といった特別な納税手続きが間に合わない可能性もあります。余裕を持ったスケジュールで進めることが何よりも大切です。
【その後】申告後の可能性:税務調査や修正申告
申告・納税が終わっても、安心はまだ早いです。
- 税務調査の可能性:申告内容に疑問点がある場合など、稀に税務署から問い合わせが入ったり、税務調査が行われたりすることがあります。(実際に調査が入るのは全体の数パーセントと言われています)
- 修正申告・更正の請求:もし申告後に財産の漏れが判明した場合は「修正申告」、逆に払い過ぎていた場合は「更正の請求」という手続きで対応します。
まとめ:10か月はあっという間!計画的な準備が成功の鍵
相続は、大切な方を失った悲しみに加え、慣れない手続きや複雑な税務が重なるため、精神的にも大きな負担がかかります。
しかし、税務に関しては「死亡日の翌日から10か月以内」という明確な期限があるため、「期限との戦い」でもあります。
早めに税理士と連携し、必要な資料収集を計画的に進めることで、焦らずに納得のいく申告と納税を行うことができます。
「もしも」の時に慌てないためにも、この記事が皆さんの参考になれば幸いです。